雨雲の襲来を見越して行動しましたが追いつかれました。
まとまった雨雲が入ってくるのがわかっていたので、それに包まれる前に山頂を踏んで、できれば樹林帯まで下山してしまおうという作戦で登山開始。入山時に確認したのは雷=即下山ということ。
爽やかに青空が広がり、早めのペースですが行動しやすい適温。青色のお花もわずかになり、赤い実が鮮やかです。
徐々に雲が上空を覆うようになってきましたが、羅臼平からは山頂や国後島もバッチリです。
岩清水に向かっていくとポツリと来ました。想定より早い時間。岩清水で雨具を着終わると同時に、雨雲が岩尾別側の斜面を足元から回り込んでくるように流れてきて、ヒョウかアラレかと間違うような大粒の雨に包まれました。
短時間に集中的な雨と時に視界30mほどになる中で山頂に到着。一息ついていると稲光と間があり雷鳴。すぐに下山開始。光と音の間隔は近くなり、やがて離れていきました。
大沢まで降ると風雨に当たることもなく、日差しに雨具も乾いていきましたが、このあとは稜線は雲に覆われてしまい姿を見せてくれませんでした。登りの途中で硫黄山まで見えていた知床連山の縦走に挑戦していただき、その時に羅臼岳も再挑戦しましょう。
雷は光ってから音が聞こえるまでの時間で距離が割り出せます。
- 光ってから聞こえるまでの時間(秒)×音速340(メートル/秒)=距離(m)
雷が光ってから音が聞こえるまで10秒だったら、10×340=3400メートル。当然、光ってから音が聞こえるまでの時間が短いほど、すぐ近くに落ちているということになります。本来は気温や気圧の補正が必要ですが、まあ大体の距離ということで。
(滝澤:JMGA登山ガイドステージIII)