IMG_6644

2020.9.8-10 羅臼岳、斜里岳、雌阿寒岳

道東三座をめぐる登山ツアー。夏から秋に移り変わるのを感じた三日間でした。

IMG_6662

9月8日は羅臼岳。気温が高めですが順調に岩尾別コースを進んでいたところ、極楽平で後ろ向きで歩いてくる方が、、、前方にヒグマがいるとのこと。状況を確認しにいくと、ナナカマドの枝を引き寄せては食べていました。こちらに気がつくとゆっくりと立ち去ってくれました。

IMG_6640

中腹にかかる雲が上がり下がりして蒸し暑いなか、大沢から羅臼平に登る頃には雲の上に。山頂は貸し切り。わずかな風が吹いて気持ちよく、羅臼側は雲海でしたが斜里側は遠望がきいて明日登る斜里岳が見えていました。


 

IMG_6681

9月9日は斜里岳。いつもなら涼やかな清里コース旧道の沢の中ですが、日差しが痛いほど暑い。水量も少なくいつもは滑らずに登っていくことができるルートが妙にぬるぬるしていました。

IMG_6683

この日も山頂は貸し切り。昨日同様根室方面は雲の下でしたが、摩周湖や屈斜路湖が姿を見せていました。


 

IMG_6697

9月10日は雌阿寒岳雌阿寒温泉コース往復。昨日までの暑さは抜けて気温が下がり秋らしくなりました。雨具は着たり脱いだり。いつもより北西斜面の噴気孔が元気な音がするなと思っていましたが、六合目を過ぎたあたりから喉や鼻に違和感。7合目を過ぎるとみなさんも咳き込んだり。赤沼火口の内側の噴気が立ち上り斜面を登山ルートに降りてきています。ここで撤収も考慮しましたが、ちょうど風向きが逆になる時間帯になることを確認できたので、少し時間をおいて再出発。

IMG_6699

九合目で火口をのぞき込むと、いつもの見慣れた噴気孔より右下から勢いよく出ていました。気象庁によると「噴気活動がやや活発」ということです。幸い、風向きが変わってからは噴気のガスに悩まされることなく山頂に着きました。山頂では我々より先に登頂した複数名が真剣な顔で話し合っているようで、聞けば雌阿寒温泉コースの噴気ガスがひどいのでオンネトーコースを下山しようか、あちらも噴気孔の近くを通るので如何なものか、とのことでした。風向きが変わったこと、青沼側の旧火口の噴気は見る限りいつもどおりのようで、もし辛いようなら阿寒富士に行く登山道へ迂回する方法もあることなど伝えました。

IMG_6704

先行者が皆さんオンネトー方面に下山して、この日の山頂も貸し切りになりました。阿寒湖や雄阿寒岳もなんとか見えて、今回のツアーは三座共に展望に恵まれました。

今年はCOVID-19対策でツアー登山はめずらしい状況になっていますが、宿での食事の時やバスの乗り降りなどでは対策を取りつつ、元気でにぎやかに楽しめました。

(滝澤:JMGA登山ガイドステージIII)