摩周岳の計画を登山道閉鎖で天頂山に変更。しかし風とガスで英嶺山に再変更。残雪の春山を楽しみました。
摩周岳と西別岳の計画でしたが、2日の朝にお客様と合流したところで前日1日にエゾシカの死骸にヒグマがついたということで登山道が閉鎖されたのがわかりました。ちょうど2日は冬期間通行止めだった知床横断道路の開通日でしたので、知床峠から天頂山に行くことで計画変更。
午前9時30分の開通時間まで時間待ちはフレペの滝の遊歩道を歩きましたが、遠音別岳から羅臼岳までの尾根は生クリームを流したかのように斜面を雲が滑り落ちていきます。多くの関係者に見送られながら開通したゲートを通過してたどり着いた知床峠も強風とガスの中でした。計画を再変更。羅臼町に下って英嶺山に登ることにしました。
登山口からの登山道には四ツ倉沼周辺などはまとまって雪が残っていますが、熊見台をすぎるまでは残雪があってもわずかな距離で、道は概ね乾いています。
四ツ倉沼は水面は開いておりカエルの大合唱が響いていました。標高400mから山頂までは残雪で夏道は全く追えなくなります。雪が続いているので山頂までまっすぐ直登。奇しくも、いや、必然か、以前の登山道を辿るルート取りになりました。現在は山頂を西側から南側まで回り込むようになっていますが、旧道は四ツ倉沼から山頂までほぼまっすぐでしたから。
山頂では鮭をくわえた羆がいつものように出迎えてくれました。
少し斜面を下って風を避けてのんびりと過ごしてから下山。今年最初のヒメイチゲに出会うこともできました。
残雪時期の春山の魅力に気がついたというお客様。来年も魅力ある道東の低山をご一緒しましょう。
英嶺山は羅臼町立知床未来中学校を回り込んで登山口に向かいますが、コースタイムなどが記された案内看板横の電気牧柵を開閉する必要があります。写真付きの説明が現地にありますので、確実に開閉してください。駐車場は登山口を通り過ぎた先にあります。案内看板前や登山口前など林道途中は狭いので駐車しないようにしましょう。
(滝澤:JMGA登山ガイドステージIII)