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2023.10.11〜15 知床連山(登山道管理)

冬にむけての登山道の管理作業で紅葉も最盛の知床連山へ。例年はみぞれや雪の中ですが、今年は暖かい青空の下で作業できました。

環境省の知床連山登山道管理業務としての作業。登山道の整備と各設備の冬養生を行いました。

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10月7日に一時的に山頂が白くなった羅臼岳ですが、その後は見た目は黒く戻ったものの、時期的に明け方には氷点下で凍てつきます。

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太陽が高くなるにつれて岩や草木についた氷がなくなります。遅かった紅葉もいつの間にか最盛期に。

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直前に降った雨のおかげで三ッ峰も二ッ池もテントサイトでの採水が可能でしたが、二ッ池は明け方には凍りついていました。

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朝は登山道も凍りついています。霜柱で足跡の輪郭が浮き上がっています。前日に作業をした時に泥の上には足跡はなかったので夜のうちに付けられたんでしょう。

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テント内の結露は明け方に凍りバリバリになります。地面に陽が当たり融けてからでないと作業ができないので朝はのんびり。

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銀冷水の携帯トイレブースもシートをかけて冬養生。ブースは使用できませんが、山中では携帯トイレを使用してください。岩尾別登山口木下小屋のトイレは閉鎖されていますが、ホテル地の涯駐車場前のバイオトイレと携帯トイレ回収ボックスはまだしばらく解放されています。

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連山縦走路やテントサイト、岩尾別コース大沢などの登山道のガイドロープも取り外しています。ロープが張ったままだと氷が付着していって重さで切れたり、融雪時期に斜面を滑っていく積雪にロープが引っ張られ、杭が倒れて地面を掘りかえすことがあるためです。ガイドロープがなくなると登山道を外れて歩く方が見られますが、ロープをかけていたピンを目安に道を外さないようにお願いします。

紅葉の山を目指して登られる方はまだいると思いますが、羅臼岳・知床連山は環境的に冬山装備が必要な時期になります。大沢から上部の岩場は凍りつきますが、表面に薄く張った氷ではアイゼンを使用するにはまだ早く、歩きづらくて転倒の危険が大きくなります。チェーンスパイクを利用する方は低標高など不要な場所では取り外してください。登山道を掘り返してしまいます。日照時間も短くなっています。行動できるのは10月後半で05時半〜16時半です。

(滝澤:知床山考舎 代表)