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2019.6.29-7.2 トムラウシ山~三川台~オプタテシケ山

毎年楽しい登山計画を立てていらっしゃるお客様。今年は大雪山から十勝連峰をつなぐ大縦走です。

日帰り登山者が未明に出発した後の静かなトムラウシ山短縮登山口を出発。テントなどの共同装備と食料はガイドの滝澤が全て背負って、お客様は個人の装備のみ。小柄なお客様なのでザックが大きく見えますが40リットル以下です。

早い雪解けでカムイ天上は乾いていて歩きやすく、コマドリ沢の雪渓も登り口がもう開いて沢が流れ出していました。

前トム平に登るころには日帰り登山者が全員すれ違って下山してしまいました。ガスが抜けてニペソツ山など東大雪の山並みが広がります。

トムラウシ公園で雨が落ち始めましたが風がないのが助かります。南沼テントサイトに到着するころには十勝連峰も見えてきました。テントサイトは貸し切り、中央を流れる雪解け水は使い放題でした。

2日目は感じる風自体は強くないものの、日差しと地形を流れる大気の動きが、目まぐるしくガスや雲が大きく動いています。

南沼と十勝連峰の眺め、三川台から旭岳やトムラウシ山を望みます。

晴天の三川台から笹に覆われた道を下るにつれガスの中に入ってしまい、ツリガネ山付近では風もついてきました。雫を蓄えたハイマツで雨具もしみてきます。

70歳代半ばなのでゆっくりで、ということでコースタイムの1.5倍で計画を立てましたが、それよりもさらにかかって双子池付近に到着することには、ガスの中ということもあり日没前に暗くなってしまいました。

前日の行動が長時間に及んだので、3日目は下山する計画を変更して美瑛富士避難小屋までとし、さらに体力と体調の回復を図るためにゆっくりめに出発。オプタテシケ山への急な登りはテントサイトから標高差200m以上の残雪。

残雪を抜けるとハクサンイチゲなどのお花畑の中を抜けて更に登っていきます。

この稜線上の最も狭く切り立った岩場を通過してオプタテシケ山到着。お客様は何度か挑戦してはつなげなかった大雪と十勝がつなげることができました。

ベベツ岳から石垣山にかかるころにガスはなくなり雲間に青空も見えるようになってきました。美瑛富士避難小屋の扉が開いているのが遠くからも見えます。

この日も到着が遅くなったので、先客にご迷惑をかけてはいけないなと、のぞいてみましたが誰もいません。扉が開いていたのは締め忘れのようです。避難小屋の周りには残雪もなくなっており水無川まで水汲みに。その頃から強い雨が断続的に降り始めました。

4日目は美瑛富士登山口への下山に向け陽射しのもとのんびり準備。避難小屋の入り口はしっかりと締めて出発。

登山道には断続的に雪が残っているもののわずか。昨晩の雨も流れ切ったのかガリー化とそれを修復している箇所の通過も容易でした。

天然庭園の石の段差に苦労しながらたっぷり時間をかけて登山口に到着。お疲れさまでした。

今回のコースは一般的には2泊3日で1日の行動時間は7~9時間程度ですが、お客様に合わせて行動の予備日、停滞日を2日間プラス、行動時間もゆっくりにしました。一人一人の年齢や体力あわせて計画や準備をすすめることができれば実現できる、楽しめる登山があります。

(滝澤:JMGA登山ガイドステージIII)

追記:まだシーズン初めということもあり携帯トイレブースは南沼も美瑛富士避難小屋も汚されておらずきれいでした。

 

下山して白金温泉の回収ボックスに使用済み携帯トイレを投棄しようとしたところ、ダイヤル錠がひっかけられているだけの状態でロックされておらず一般ゴミが捨てられていました。避難小屋の扉といい回収ボックスのロックといい、想像力の足りない行動をする方がいますね。扉を閉めないと雨風が吹き込んで屋内が使えなくなったり動物が侵入するかもしれない。ロックしないとゴミが捨てられて本来の使用ができなくなるかもしれない。ルールとマナーを守って登山を楽しみましょう。