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2018.7.20-22 知床連山縦走

羅臼岳から硫黄山方面への縦走。今シーズンはどのテントサイトも水に困りません。

今回のクライアントのご夫婦は3日間に及ぶテント泊縦走ははじめて。テント泊の復習に他の山に登って知床連山に挑みます。共同装備などはガイドが背負い、お二人は個人装備のみとはいえ長時間の行動に気合いが入ります。

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一日目は岩尾別登山口から入山。大沢の雪渓は分断されつつありますがまだ雪の上を歩きます。ルートを示すロープを展開しているので、植生部分に入り込まないようにしてください。そこはお花畑になります。

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羅臼平に装備を、フードロッカーに食料をデポして羅臼岳山頂に。岩清水からはイワブクロやチシマクモマグサ、山頂付近もツガザクラがまだまだ咲いています。

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羅臼岳山頂からは、霞んでいるものの知床半島基部は羅臼湖はもちろん遠音別岳まで、先端部は知床岳まで展望できました。国後島はなんとなくでしたが。

羅臼平まで戻り再パッキングして縦走路へ。三ッ峰のお花畑はエゾツツジやチシマノキンバイソウなどでいっぱい。テントサイト手前の雪田が残っており、水場まで水が来ています。三ッ峰テントサイトで一泊目です。

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二日目は朝から風が雲を運んでいます。

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サシルイ岳からミクリ沼へ下る斜面には雪渓がたっぷり残っています。

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ミクリ沼やオッカバケ岳の縦走路沿線はチングルマがいっぱい。

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二ッ池、南岳を越えるころからガス雨に。水滴をまとったイワヒゲやイワウメ、そしてわずかでしたがまだ残るシレトコスミレを楽しめました。

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二泊目の第一火口はフードロッカーのあたりや分岐方面に雪渓が残っていますが、テントサイト自体には残っていません。

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時折雨脚が強くなりますがテントサイトを抜ける風は強くありません。キッチン兼ダイニング用に張ったタープで夕食前に朝食の残りでつくったおツマミで軽く祝杯。

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第一火口の景色、特に雪渓とそこから苔の中を流れる庭園をご覧いただきたかったのですが、三日目は朝からガスです。例年なら右岸側の緩傾斜から取り付き上部の平坦面に至るルート取りをすることが多いのですが、今シーズンはその緩傾斜部が分断されて残っていない。左岸を直登することにしましたが、昨日からの雨などで雪も固めになっていたのでお二人とロープをつないでショートローピングで安全確保しました。第一火口分岐にあがると強風。硫黄山山頂はあきらめて下山開始。

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ニノ滝は落口が開いていますが下部にたっぷり雪が残り一ノ滝まで続きます。一ノ滝も落口が開いていますが高巻きの途中から雪渓上に降りることが可能。今回はこれまでの疲労や濡れて滑りやすい状況を鑑みフィックスドロープで安全確保しました。

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新噴火口まで降りてきて青空も切れ切れに見えてきました。硫黄の結晶などを観察するのはまたの機会にいたしましょう。

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二日目の朝に三ッ峰テントサイトで別パーティーを先に送り出して以降、三日目の硫黄沢の沢出合上流で登ってくる単独登山者にあっただけという、ほぼ貸切状態の知床連山縦走。単独登山者はヒグマの痕跡は見なかったと言っていましたが、下山中に糞もあり、登山口を過ぎて道道知床公園線に出てからは足跡も。単独登山者がこれらを見ていなかったとすると、私たちが通るまで3-4時間の間にこれらの痕跡が残されたことになります。

IMG_6790登山口から道道知床公園線を徒歩10分でカムイワッカ湯の滝へ。私どもは道道知床公園線の特例利用申請は事前に提出してありました。事前提出が原則ですが、提出できなかった場合はここで提出可能です。その横にある携帯トイレ回収ボックスにこの3日分の使用済みトイレ(写真で手に持っている緑色の袋)を廃棄します。結構な重さになっていますよ。三日間の縦走、おつかれさまでした!

知床連山縦走は日程的には一泊二日で可能ですが、羅臼岳山頂や硫黄山山頂を踏むことを考えると二泊三日のほうが余裕が生まれます。なによりも、知床の核心部はじっくりとお楽しみいただきたいと考えています。

(滝澤:JMGA登山ガイドステージⅢ)