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2017.7.8-10 幌尻岳 新冠陽希コース

長い林道歩きで知られる幌尻岳は新冠コース。以前に羅臼岳をガイドしたお客様2名が挑戦です。

前日は新冠町の旅人宿ふかふか亭に宿泊。日本百名山一筆書きで新冠コースを踏破した田中陽希氏も宿泊しており、お話しさせていただく機会をいただきました。翌日に新冠山岳会により田中氏の名前を冠したコースの命名式典を行うということで、姿くらいは見られるかと期待していたお客さまは大喜びでした。


8日は朝から快晴で高めの気温。2時間の林道走行でイドンナップ山荘に到着。新冠陽希コース命名記念碑建立式典の準備で賑わっている中、林道歩き開始です。熱中症対策で日陰での休憩と多めの水分補給を繰り返しながら6時間弱で新冠ポロシリ山荘到着。利用を届け出した際には混雑するとの情報をいただき、警戒してテントも持参していましたが、二階をゆったりと使わせていただきました。


9日も快晴で気温高め。すぐに現れる高巻きのロープは北海道山岳ガイド協会所属の札幌のガイドが前日までに補強していてくれていて安心感増していました。


標高1620mの雪渓トラバースは縮小していてキックステップで通過。ここから上部ダケカンバ・ハイマツ帯は陽射しを遮るものなく暑さに弱いお客さまはバテ気味。お花畑を楽しみながらゆっくり登ります。


山荘から5時間で幌尻岳山頂に到着。七ツ沼カールを見に肩まで行く計画でしたが暑さと景色の満足感いっぱいということで山頂でのんびりと過ごしました。


登ったコースを今度は下山。急傾斜の長い降りにお客さまの膝の抑えが効かなくなり、ゆっくりと休みを多く取りながら行動です。

新冠ポロシリ山荘に帰着すると、かろうじて滴っていた水道の蛇口を誰かが閉めてしまったようで水が出なくなっていました。1時間以上かかってなんとか復旧、ちょっと遅くなりましたが登頂の祝杯をあげることができました。

10日、出立前にお客さまに手伝っていただき山荘を清掃、トイレも清掃し洗浄水を補給。上空は晴れていますが稜線上は雲がかかり時間とともに発達していきます。


帰りは全体に標高も下がることと、雲でときおり日差しが遮られて涼しく行きよりは楽に行動。回転ゲートの通過も食料などがなくなったザックが軽くなって余裕です。


イドンナップ山荘に到着すると新冠陽希コース命名碑が建立されていました。翌日にはお客さまは残る北海道の百名山、後方羊蹄山を目指して移動していきました。

幌尻岳への挑戦、振内コースは沢登りがあること、シャトルバスや幌尻山荘の予約をわずらわしく感じるなどで新冠コースを選択する方が多くなってきていますが、長い林道と急登の登山コースは決して簡単ではありませんし、新冠コースにも守らなければならないポロシリコードが存在します。複数のコース選択できることは登山の多様性を、楽しみを増やしてくれます。複数のコース選択ができる自由のためには登山者一人一人がルールやマナーを守ることが必要ですね。今回の新冠陽希コースの命名でポロシリコードがより良く、深く浸透しくことを期待しています。

(滝澤:JMGA登山ガイドステージⅢ)