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2017.3.17-21 羅臼岳

知床岬に向かって毎年少しずつ縦走を計画しているお客様。今回は羅臼町側から知床峠に登り羅臼岳から東岳、ルサ乗り越えまでの計画でしたが2日間停滞。

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低気圧がぬけ高気圧が張りだすのを期待して羅臼町側から入山。バックカントリースキーでよく使われる知床横断道路を縫うようにルートどり。今年はすでに道路の除雪が始まっていましたから、作業の邪魔にならないように日の出前から行動したのですが、早い時間から次々と車両が登ってくるのが見えました。羅臼側の除雪は17日は標高450mあたりのようでした。そこまでは日差しもあったのですが知床峠手前からは地吹雪で視界も効かず立っているのも辛い状態に。

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風を避ける地形にテントを張って低気圧がぬけてくれるのを待っていたのですが、これがぬけてくれず地吹雪、降雪のホワイトアウトで二日間停滞。

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20日は午前中に天候が回復することから行動開始。停滞したので羅臼岳からはエスケープルートとして設定していた岩尾別方面に下山する計画で南西ルンゼへ。ショートローピングでクライアントを確保しながら急傾斜を登りますが、ラッセルと時に襲ってくる突風で時間がどんどん経っていきます。

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ラッセルを回避しようとルンゼを最後まで詰めずに北側の岩場の上に出ましたが、こちらも雪のつき方が悪く思ったより進めません。羅臼岳山頂の岩体手前で強風で前に進めず断念。

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山頂北面のシュカブラとエビのしっぽの塊の急斜面をほぼ直下降。ここは降りすぎると断崖や谷地形で行動が困難になるので、良いタイミングで仙人坂に向かう広い尾根にトラバース。この高さまで降りてくると、風も弱くなり景色を楽しむ余裕も出てきます。

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知床連山は硫黄山までくっきり。流氷のオホーツク海を横に斜里岳方面も遠望が効きます。

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この日は極楽平で夕焼け。快晴無風、満天の星空の下で快適なキャンプ。翌朝も知床連山の向こうから登ってくる朝日を待つ静かな時間を楽しめました。

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下山するにはもったいない良い天気。オホーツク海に渦巻く流氷を楽しみながら、しかし樹林帯内はスノーシューを履いていても膝上になる雪を漕ぎながらの下山となりました。

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毎年少しずつですが確実に知床岬に向かっています。こんな長期計画もどうぞご相談ください。

(滝澤)