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2016.8.25-27 知床連山縦走(硫黄山〜羅臼岳)

1日目は晩夏、3日目は初秋に、と季節の移り変わりを体感しました。

雨続きで道道知床公園線カムイワッカ方面もすぐに通行止になってしまい、仮に羅臼岳方面から入山してカムイワッカ方面に下山するとしても中日に雨が予想されているので通行止になると下山できても足止めを食う可能性が。。。カムイワッカ方面自動車通行規制によるシャトルバス運行も25日まであるので事前に配車もできないし。。。ということで、今回のクライアントは以前に羅臼岳方面から硫黄山に縦走した経験者だったこともあり逆コースを提案させていただきました。

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とにかく蒸し暑く雨の多かった今年の夏ですが、25日は朝からカラッと日差しが熱いというオホーツクらしい夏に遅ればせながらであうことができました。日陰のない新噴火口、風の動かないハイマツの中でクライアントは体力消耗。それでも水のまったく流れていない硫黄川を経て予定の時間に大岩分岐まで登ったのですが、体を揺すられる強風とガスで硫黄山登頂は断念、テントサイトに直行です。第一火口は雪渓が大きく残っていますが上り下りは困ることはありません。

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第一火口テントサイトの中も風が抜けてキッチンテントも煽られます。雪渓からの水は豊富でシーズン中に困ることはなさそうです。この時期は夜も止まることなく流れているので朝夕の水汲みも楽ですね。

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二日目26日も風は強いままガスです。コケシ岩/中の廊下はまっすぐ立っていられない強風で姿勢の維持だけで体力を消耗します。クライアントの脇に入ってサポートしました。知円別平に降りると風向きの関係で風は弱く、ガスの中にあらわれるオヤマリンドウやチングルマのフサフサ、ガンコウランの実などお花を楽しみながら進みました。

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この日は午後からまとまった雨が予報されていたので早出して早いところ三ッ峰テントサイトに入ってしまうか、間に合わなければ二ッ池テントサイトで泊まってしまう作戦にしていましたが、午前中はガスの中にも時々展望が楽しめました。二ッ池はこの時期には珍しく天の池も満水状態です。

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ミクリ沼周辺の湿原部は水が溜まっていました。サシルイ岳ではこれまで歩いてきた硫黄山方面がすべて見渡せるようになり、三ッ峰や羅臼岳も雲が走る中に見ることができました。

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作戦どおり午後の早い時間で三ッ峰テントサイトに到着できましたが二度ほど強い雨に打たれました。今回用意したゴアのテントはフライシートが不要なのが売りですが、前室がないので雨天時の出入りの際に雨が吹き込むというのが欠点。今回は雨を警戒してツェルトで前室を作って備えましたが、非常に快適でした。

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三日目27日は明け方こそ雨だったものの肩透かしの良い天気。夜半から気温が下がり寒くて目が覚めました。朝の空気もピリッとしていて空の青さの抜け方も秋に。。。タカネトウウチソウやチングルマ、イワギキョウを楽しみながら三ッ峰に。決して風が強いというわけではありませんが、ガスが羅臼平の高さで走る上に羅臼岳山頂が抜けている状態です。振り返るとガスの上に硫黄山も浮いているようです。

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羅臼平はツアー登山者などで大変な賑わい。山頂も入れ替えなどで渋滞気味でした。クライアントが楽しみにしていた山頂のコーヒーを楽しみながら私たちはのんびりさせていただきました。

同じコースでも逆コースだったことや雨や風の強さを感じることができて楽しかったという感想をいただきました。ミルで挽いて淹れていただいた美味しいコーヒー、ごちそうさまでした。

今シーズンは新たな縦走の計画を入れることはできませんがいろいろな組み合わせで楽しむことができます。来シーズンに向けてどうぞお気軽にご連絡ください。楽しい計画を組んでいきましょう!

(滝澤)