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2025.6.28-29 知床硫黄山 1泊2日

シレトコスミレを見たくて第一火口でテント泊。

知床連山縦走2泊3日の計画でしたが27日から28日にかけて雨や風の予報。27日は西別岳にして、シレトコスミレを見るのに計画を絞った28日から29日のテント泊にしました。

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27日に木下小屋に泊まって早朝に起床しましたが、やはり雨。遅い時間ほど雨は上がり風も弱まってくれる予想なので2時間二度寝。雨が上がって入山。雨には当たりませんでしたが、濡れた草木で雨具は脱げません。新噴火口を越えて硫黄川におり、沢の中に残る雪渓にかかることから青空が広がってきました。

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尾根大岩の手前からお花が楽しませてくれます。硫黄分岐から硫黄山山頂へのルートと第三火口へのルートはともに急斜面で雪がついています。

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強い風に吹かれながら第一火口分岐を超えたらヒグマの親子が残雪の斜面を駆け上がり岩場に姿を消しました。風でお互いに気がつくのが遅れた感じ。子グマが先行して走って行ってしまいましたが、我々の進行方向に行っていなければ良いのですが。。。残念ながら先回りされてしまった形になり、ハイマツの中から威嚇してきました。後退して時間を置いてから行動を再開しました。

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そのため第一火口テントサイトへの到着は遅い時間になりました。地面が露出しているサイトはすでにテントがあり、我々は雪の上に設置。雪渓の末端からの融け出しで水は豊富に汲むことができます。フードロッカーはまだ雪面にも出ていません。翌日は朝から良い天気。

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中の廊下などを巡りながらシレトコスミレを楽しみました。お花をつけている株もあればすでに種をつけている株も。

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お花だけでなく海に挟まれた独特の景色の知床の火山も楽しみました。

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第二前衛峰の南斜面の雪渓はまだたっぷり残っていますが、残っているだけにまだトラバース部分の傾斜はキツくありません。直登しなければならない部分の距離も短くなりました。とはいえ念の為、ロープを使ってショートローピングで。

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第三火口から硫黄分岐までは急傾斜の雪渓のトラバース。ここでもショートローピングで行動しましたが、疲れも出たのか何度かスリップ。ロープで止めて渡りきりました。

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天気が良くて昨日見えなかった景色を楽しむことができましたが、暑い。。。

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暑いけれど硫黄の不思議には逆らえず新噴火口に寄り道して、針状の結晶も間近に観察。

シレトコスミレをメインに硫黄山の魅力を存分に体感した二日間でした。

(滝澤:JMGA登山ガイドステージIII)

 

「2025.6.28-29 知床硫黄山 1泊2日」への1件のフィードバック

  1. 知床半島の限られた場所にしか分布しないシレトコスミレ。重いザックを背負って1000m以上登り、ヒグマの生息地を通過し、雪渓を渡って行かないと見ることのできない難易度の高すぎるお花でしたが、それだけにシレトコスミレを見られた時の感動はひとしお。想像していたとおりの可憐なお花でした。

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