冬山になった雌阿寒岳へ。日曜日ということで多くの登山者と行き交いました。
羅臼岳や斜里岳は登山口までの道路が冬期間通行止めになってしまい、足が遠のくシーズン。かといって近場のピークは雪の乗りがまだまだで中途半端。そんな時期は雌阿寒岳が楽しいのです。
積雪が増えてくると登山道にハイマツが被さって閉塞してきますが、積もりはじめなうえ、登山者も多いのでかき分けてくれていて歩きやすい状況。
六合目を過ぎて植生が乏しくなると風で雪も飛ばされています。七号目を越えるとオンネトーの湖面も凍っているのが見えます。湖面には歩いたような跡が。。。
九合目から山頂にかけてアイゼンが欲しくなるところがあります。私たち以外はみなさんアイゼンを装着していましたが、いろいろ確認したいことがあったのでアイゼンやアックスを使わずにクリアしました。
山頂だけ雲がかかったり抜けたりでしたが、風の中で待っていると中マチネシリ火口や雄阿寒岳、斜里岳の姿が時折ありました。下山すると山頂部の雲も抜けて青空が広がっていましたが、我々から数十分後に山頂に立った方の話では、景色は良かったが石が飛んでくるほどの強風で、長くはいられなかったとのこと。
下山して使わなかったアイゼンやヘルメットなどをザックから抜いてからオンネトーへ。多くの観光客に混じって凍った湖面でアイスバブルを楽しました。
湧き上がってくる泡が氷に閉じ込められた不思議な景色はいつまでも見ていたいものです。とはいえ、時々氷にヒビが入る音が響いてきます。湖面への立ち入りには危険が伴うことは知っておきましょう。
(滝澤:JMGA登山ガイドステージIII)