親子で知床連山を縦走。7月上旬としては暑すぎる3日間をお花の中を歩いてきました。3日目の硫黄山周辺は疾強風でしたが。。。
昨年2023年に一度計画しましたが事情により中止し、今年再設定。とはいうもののコロナ禍前から計画していたとのことで5年越しで実現となったとのこと。
岩尾別登山口から入山して羅臼平へ。気温が高くたまに吹く風に癒されます。フードロッカーに食料をデポして羅臼岳山頂へ。岩清水は枯れてしまい全く採水できません。
日帰りの登山者はみんな下山してしまったので山頂は貸し切り。これから歩く山並みを眺めます。
1日目は三ッ峰テントサイト。こちらの水場ではパイプから毎分700ccほど採水できましたし、三ッ峰の雪渓からの表流水も豊富にありました。
2日目は前日以上に良い天気に。霞が取れてすっきりしてきました。相変わらず暑いですがサシルイ岳の雪渓で涼をいただきました。ミクリ沼は8月かのように水量が少ない状況でしたが。
二ッ池は天の池の湖岸に雪が残っていました。熱中症対策でオッカバケ岳の雪渓でも採水しました。
縦走路はチングルマを中心にお花畑が見事でした。ただ、例年なら盛夏に咲く花まですでに咲いていてごちゃ混ぜ感が。。。
シレトコスミレはほぼ終わっていましたが、かろうじて見応えのある株に出会うことができました。
2日目は第一火口テントサイト。この日も貸し切りです。雪渓の縁に流れができており簡単に冷たい水が汲めました。
第一火口は一面のお花畑。のんびりと夕方を楽しみました。が、夜になってから風が出てきてテントを叩きます。
3日目は強風。朝食までは時折青空も見えていましたが、テントを撤収する頃にはガスに。気温は昨日と変わらず高めだったため第一火口の雪渓はキックステップで登ることができました。第三火口からは疾強風で時に歩くことができなくなるお客様を傍に支えて行動。尾根大岩より標高を下げてようやく風の影響は弱まりました。
硫黄川の中は第一の滝の下部にわずかに雪渓が残っているだけに。下山するにつれてオホーツク海とその上空の空が青く広がっているのが見えてきました。
新噴火口では暑い陽射しの下になりましたが、稜線は強い風に雲が流れて覆われているのが見えていました。それが旧硫黄採掘地で抜けて、今回は立ち寄れなかった硫黄山山頂が姿を見せてくれました。
良いお天気のもとでの景色とたくさんのお花を楽しみ、岩場やガレ場の通過、疾強風などスリリングさも味わっていただけた親子での知床連山縦走。ご家族の歴史に新たな頁が加わったのではないでしょうか。
(滝澤:JMGA登山ガイドステージIII)