例年なら登山道から外れて残雪を縫うようにショートカットできる時期ですが、雪融けが非常に早い!登山道を枝をかき分けながらトレースです。
登山口から弥三吉水まではもう雪はないと言ってよい状況。小さなお花やサクラが咲いていて綺麗なのですが、本格的な夏山シーズンには終わってしまわないか不安ですね。
弥三吉水から極楽平入口までに30mほど残っていますが、すぐになくなります。極楽平を過ぎて仙人坂は急な沢型のトラバース部分のみ雪が残っています。雪面を恐れてすでに出ている登山道の縁を歩くと緩んだ土壌が崩れて危ないですよ。しっかりとキックステップを雪面に刻んでいきましょう。
仙人坂上部から銀冷水までがいちばんの難所になっています。すでにヤブが立ち上がっているので残雪期のショートカットができずに登山道どおり行動しなければならないのですが、そこが雪で押された枝で閉塞気味です。GPSのログを頼りに行動する方は、この時期のログは頼りにしないほうがよいでしょう。日々融雪して通行できる箇所が変わってしまいます。むしろ登山道そのもののログを利用したほうが良いですよ。
銀冷水の携帯トイレブースはまだ冬囲い中。下山時に携帯トイレブース脇の沢を降ってしまわないように注意。この沢方はトラバースして登山道に繋ぎます。ここを降ってしまうと仙人坂の東から極楽平に降りますが、登山道に戻るにはヤブ漕ぎに。沢型をそのまま降って行っても弥三吉水にはつながっていません。
銀冷水から羽衣峠までの登山道は雪が埋まっていますが、羽衣峠部分は道が出ています。このあたりから大沢に出入りして行動しますが、下山時は大沢を下り過ぎないように注意。降り過ぎ防止のロープを雪面から掘り出して展開しましたので、見落とさないように。
大沢入口の標柱の頭が雪面にすでに出ています。以前なら7月の景色なのですが…..大沢は全面積雪ですが、早くも第一の岩場や第二の岩場の部分に亀裂が生まれはじめています。
羅臼平のテントサイトはすっかり乾いています。この日は真夏のような天気のもと快適なテント生活でした。岩清水を越えて二の肩雪田や山頂直前は大沢同様まだ雪がついています。気温が高い日はキックステップで処理できますが、低温下ではアイゼン、ピッケルが必要です。
三ッ峰に登る縦走路は雪の斜面になっていますが、積雪が少ないためか傾斜が急です。急斜面は短いですが、滑落を考慮したルートどりが必要です。
26日には岩尾別登山口の案内板を環境省や林野庁、木下小屋のみなさまと取り付け夏山シーズンのスタートとしました。環境省や林野庁の登山道の整備などはこれから行われます。木下小屋は今年は例年より早く6月2週目からは営業開始とのこと。
最近はチェーンスパイクで行動する方も多いですが、雪面が終わって登山道になっているのにそのままの方も見られます。登山道を傷めてしまうので、雪面だけで使用してほしいものです。