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2022.10.5-7 知床連山縦走(岩尾別-硫黄山 往復)

色づく秋の森から白い山頂へ。季節が一足飛びに進みました。

今年は道道知床公園線の工事のため10月3日で硫黄山登山口がクローズ。それに合わせて硫黄山方面や知床連山縦走路の冬仕舞いのための管理作業をおこなったのですが、前日4日から雨で、5日も天候が回復してきません。雨の中入山。低標高の木々の紅葉は早めに枯れ葉に変わりましたが、ツタウルシなどは見ごろに。

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銀冷水から雪がちらちら。大沢からは吹雪に。エビの尻尾が発達し積雪は2cm程度。

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羅臼岳山頂手前で下山してきたヒグマのまだ新しい足跡。道を譲っていただきました。

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6日は三ッ峰テントサイトから硫黄山へ。強風で吹雪。夏でも被り気味のハイマツは雪氷がついて三分の二から半分の高さに枝先が下がって登山道が閉塞。それを体で押し開きながら、または下を四つん這いで潜りながらの行動。風衝地では爆風で、体が吹っ飛ばされないように耐風姿勢をとりつつ一歩一歩。

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知円別分岐からコケシ岩の間の中の廊下には、ウブシノッタ川源頭部側から雪庇を乗り越えて第一火口に向かうヒグマの足跡が。

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今年は割合残ってくれた第一火口の雪渓。融け切ることなく新たな積雪に包まれていました。

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7日の未明は降り落ちる雪の音で目が覚めました。二ッ池に張ったテントの雪を落としつつ外に出ると積雪は10〜20cmになっていました。

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昨晩は水を汲むことができた二ッ池は朝には凍っていました。

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日が登るについて青空が。一昨日、昨日と吹雪の中で行動してきた身に太陽の温かさが沁みます。羅臼岳から斜里岳、阿寒の山々まで見えています。さらに北に見ていけば大雪山の峰々も見えているように感じましたが、雲だったかな。。。

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木々の実が氷に包まれたり、弾けた果汁で天然のシャーベットが白黒の世界に彩りを添えます。

作業を終えて下山。縦走路の作業はほぼ終了しています。羅臼岳岩尾別コースはもうしばらくガイドロープなどを残していますが、積雪の状況を見ながら適時撤去していきます。登山口は秋でも大沢からは冬山と考えて服装や装備を準備してください。

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なお、アイゼンやチェーンスパイクは雪氷の上のみで使用してください。凍結していない登山道で歩かれると、爪で路面が掘り返されて登山道の土砂が流失して荒廃につながります。

(滝澤:知床山考舎 代表)