日高山脈の稜線を歩きたい、ということでチロロ林道コースで幌尻岳へ。
長時間行動ながら日帰りでアタックされることが多いチロロ林道コースですが、今回はテント泊で。当初は2泊3日で計画しましたが、天候をみて1泊2日に変更。
ヌカビラ岳までの急な登り。トッタの泉で水を補給。
北戸蔦別岳にテントを設定して幌尻岳にアタック。我々の2人用テント1張りを設営中に次のパーティーがやってきましたが、残念、あちらは1人用2張りしたいそうでスペースに空きがありませんでした。
天候的には2日目の午前中は良さそうなのですが午後に不安定になりそう。そうなるとヌカビラ岳からの下りでのスリップの危険が多いので、1日目にアタック。雲がかかったり抜けたりを想定していたのですが、びっしりガス。それでも戸蔦別岳を過ぎてから青空が広がりはじめました。
幌尻岳山頂は貸し切りながらガスで展望なし。
お花畑はどちらも多くの花。山頂近くはチングルマが。
七つ沼カールもすっきりと眺めることができて、雪渓の縁にヒグマの姿も見ることができました。登山道各所でもフンや掘り返した跡が多数。
長時間の行動で最後の1時間弱は日が暮れてヘッドランプを点けて。月明かりに稜線が浮かび上がる夜でした。
前日の疲れを和らげるために遅い時間まで寝ていることとしていたのですが、お客様も早く目覚めて写真撮影など。起きる予定の時間には幌尻岳は一度雲に隠れてしまいました。
昼ごろからの雨を急な下りや沢の中でくらわない時間を見計らいながらゆっくりと下山。ヌカビラ岳でお茶していると幌尻岳がスッキリと姿を見せてくれました。
取水施設=北トッタベツ岳登山入口まで下山してきてあとは林道歩き、となったところで雨がポツポツと。その後は断続的に土砂降りの雨となりました。
北戸蔦別岳から戸蔦別岳、幌尻岳の稜線を歩いて見たかったというお客様。よいタイミングで景色も広がり楽しんでいただけたと思います。
(滝澤:JMGA登山ガイドステージIII)